[書評]大日本絵画 – “スケールアビエーションVol.86– Jul, 2012

    かつて電撃スケールモデラーとマスターモデラーズという模型雑誌がありまして。両者とも何というか、読んでいてのワクワク感があった雑誌であります。電撃スケールモデラーは先鋭化しすぎていないスケール雑誌感、つまりは諸々のモデラー逹の技量の差を許容し、「アレをしなくてはいけない」や「アレが究極」という物言い、即ち強制といおう事をしない誌面という物が何とも楽しくありました。マスターモデラーズは、絶版ガレージキットを巻頭特集において(かなりのハイクオリティで)山程作ってやる、というエッヂの立ちかたと、新キットもカバーしつつ数十年前のキットですら普通に組んでくれるというカバー範囲の広さ、そして何より個人的にファンである松本州平先生の作例が毎度乗っているという点で、購入せざるを得ないという、抗しがたい雑誌であった事を記憶しております。もっとも、電撃スケールモデラーは休刊、マスターモデラーズも今井氏亡き後は、何というか角が丸まったような感があり、数年前にこちらも同じく休刊してしまいました。

    でもね、そんな抗しがたい魅力のある模型雑誌が減ったとはいえ、ある時期以降のスケールアヴィエーションってのは、何となく、酷く魅力的になったと思うのです。具体的にいうとノーズアートクイーンの連載が始まったあたりから。そんなわけで今回はスケールアヴィエーション第86号、所謂スウェーデン特集号をご紹介。

    正直この表紙だけでも良いよね、って気がするんだ。無駄なアオリは最小限、見せたい物だけドーン。青貴重で黄色のSAの文字のコビネーションもお洒落で綺麗だよね。もう見て1秒でサーブの特集で、スウェーデン機の特集だってわかる。この表紙のクリーンさ、ってのは本当にスケビの良さじゃないかと思う。アーマー、モデグラ、或いはタミヤモデルインターナショナルやAirfixモデルマガジン、Military Modellingとか、その手の情報量を増やす表紙のアプローチとは対極にある、寧ろAir/AFV Modeller誌的なこの表紙。良いよね。

    中身も見せたいモデルはページを大きく取って見せてくれるのが本当に嬉しい。あとはもうレイアウト、というか誌面のクリーンさが本当に嬉しい。飛行機の飛行機らしさ、というかな。クリーンで軽やかで、爽やかで。「飛行機」に漂うスマートな感じが感じ。

    作例のレベルも高いし、テーマとの協調っぷりも良い。グリペン、ヴィゲン、ドラケンなんていうメジャー所だけでなく、マイナー機(って言って良いよね)もカバー。さらにはスウェーデンという国自体についての概説や歴史についえも軽く触れる。例えて言うならタミヤやファインモールドの説明書的なバックグラウンドストーリーと言うかな。関連した世界をちゃんと紹介して、興味を持たせる。その構成は本当に素敵だと思う。タミヤの説明書の蘊蓄コーナー、好きでしょ?

    相変わらず松本州平先生の軽妙洒脱な雰囲気な作例が載ってる点が個人的に白眉。フィアットCr.42に添えられてるジープも「それっぽいイメージで置いた」って所が最高。考証第一主義に対する強烈なアンチテーゼと言うか。でも確かにそれっぽい雰囲気になってるんだ。それでいて割とやってる事がトンデモなのはこの人のいつもの通り。フィギュアなんかジャンクから芯だけ作ってポリパテ一刀彫りだし。でも模型を楽しんでる感があって大好きです。

    そういや色々言われてるスケビのグラビアコーナー、個人的には大歓迎。綺麗な女性がセクシーな姿で居るのを見られるのって嬉しくないかい?いや、模型がどうとかじゃなくてもっと根源的な話としてさ。別にそこにセックスの香りを感じ取る、とかそういう事じゃなくて、綺麗な物は綺麗な物として嬉しくない?とか思うんだ。ピンナップとかも好きだしね。エルフグレンとかの奴。

    そんなわけで、良い意味でのいつものスケビ、というのが感想。スウェーデン特集なんてニッチ感バリバリの号だけど、買って損は無いんじゃないかな。

    じゃあ、今日はここまで


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