[キットレビュー]ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942”

    さて今回は、最近イケイケで新作を送り込んでくるロシアの老舗ズヴェズダの、新作フィギュアをレビュー。昨今成形技術の向上著しいズヴェズダが送り込んできたこのフィギュア、中々に素敵な物で御座います。

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -1

    箱絵。以前取り上げたサイドカーと同じく、非常にフォトリアルな感じの箱絵。一応設定だと1941年~42年という事なのだけども、箱絵の救いの無さは44年とか45年頃っぽい。ちなみに箱絵には8人兵士が描かれていますが、実際箱の中に入っているパーツは4人分で御座います。

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -2

    箱絵の一部のアップ。ご覧の通り、多分元になっている写真があって、それをデジタルで着色/加工した物っぽい。とは言え、ぐっと彩度の落された全体の構成の中で、画面に点在させられているオレンジの炎が良いアクセントになっていてとても綺麗。ロシア/東欧系のメーカーは箱絵で購入意欲を刺激される物が多くて素敵。マスターボックスミニアートの箱絵の画集とか出たら買うだろうなぁ。あれを大判で見られるのなら。

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -3

    付属のヘッドのアップ。この酷く険しい顔付きからわかる通り、原型師はロシアのレジンフィギュアメーカーТанкや、ミニアートに原型を提供している人。いつもの通りの芸風ながら、細部を見ると欲しい所に欲しいモールドが存在するこの素晴しさ。プラがミニアート等のメーカーが使っているような、普段のズヴェズダの物より柔らかい物で成形されているせいか、抜けも非常に綺麗。目元にしっかりと上瞼のモールドがあるのはもう流石としか。というかズヴェズダの成形技術上がりすぎだろう、これ。

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -4

    服のディティールはこんな感じ。ドラゴンとは違い、ベルトに挟んだ手榴弾を胴体と一緒に成形しているあたり、とてもモデラーフレンドリー。上段右端の写真はコートの足回りのパーツなんだけども、この生地が厚い感じの再現は全く見事としか言えない。手元にある東独の防寒用コートと比較しても、フィギュアに必要なケレン味を残しつつそれなりのリアリティを醸し出しているのは流石北国ロシアの意地か。指の造形もしっかりしていて、指差しポーズも色っぽい。Gen2的分割をしていないインジェクションフィギュアの限界で、袖口は抜けていないので、手首を落としてドリると良いかもしれない。平野氏やアルパインが得意とする、ビシっとした指差しポーズでは無く、僅かに肘の曲がったこの腕、好きだなぁ。服装の白眉はこの襟の分割で、別パーツにしてしまうと今イチフィッティングが面倒な双眼鏡カバーを一発抜き。ヌルくなる事もなく、嘘臭くも無い感じで、これは正解だと思う。ベルトのバックルはアッサリした仕上げ。ドラゴンGen2やアベールのエッチングに置き換えてしまうか、或いはタミヤが出しているデカールで強制的にディティールを足すか。何にせよそのままでは少し寂しい雰囲気。

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -5

    武装類はズヴェズダオリジナルと思しきランナーが付属。非常にクリスピーでカッチリとしたモールド。特にMP40はアッサリしたモールドながら、形は凄く良いと思う。Gen2やトライスターの物と比べるのは若干酷だと思うけれども。MP40のアモパウチにもしっかりと皺の流れが入っているのはお見事。Gen2の嘘臭い感じよりかは、こちらの皺の入り方の方が好きだな。Yサスペンダーから下げる為のストラップ部がモールドされているのは、Gen2への対抗意識の表れと見ると少し面白い感じ。Kar98kは今一今二。以前も指摘したけども、クリーニングロッドが酷く短かくて不恰好。全体の形やモールドの雰囲気はとても素敵なんだけどね。Kar98kのアモパウチは左右一緒に成形されている変わった分割。真ん中で適当に切り離して下さい、って事なんだろうけど。サイズが少し大きめかな?

    ZVEZDA “3627 German Infantry. Eastern Front Winter 1941-1942” -6

    その他の装備品も、総じてクオリティはわりと高い。とはいえ、抜きの関係なのか、スコップにマウントされている銃剣の辺りなんかは少しアッサリしすぎ。ガスマスクキャニスターは巻かれているベルトのバックル部がちゃんと見える辺りとても素敵。上下の凹みが再現されていないのはGen2式分割でない物の宿命と言えるかも。双眼鏡は真ん中のヒンジ部がしっかりと抜けていて素晴しい。ただ、余りにも細すぎてエナメルシンナーだとバッキリ行きそう。水筒は可も無く不可も無く、って感じかな。

    全体として、本当に垢抜けた雰囲気を持ったキット。もう過去のズヴェズダのイメージは捨てるべき。組んで無いからプロポーションについては何とも言えないけれど、原型師の人の今までの仕事振りから判断するに、全く問題無いと思う。何だろう、タミヤのキットから受けるカッチリ感に近い物をこれとか昨今のズヴェズダのキットからは感じるね。探すと意外にない、素直に膝立ちで小銃を売っている物が一体入っているのもポイント高い。というかこのセット、全体的に"素直"なポージングなんだよね。そういう意味で非常に汎用性も高く、値段も安価(¥1000)。それでいて出来も問題無し。購入して損する事は無いキットじゃないかな。

    じゃあ、今日はここまで。


    人���������

    似たカテゴリーの投稿